Track 04 Night and Day

数多あるジャズの名曲の中で一番好きな曲は何?と聞かれたら、ぼくは迷わず「Night and Day」と答えるだろう。
それくらい好きな曲。
ぼくのテーマソングと言っても過言ではない。
この曲は、フランクシナトラがヒットさせたことで知られているけれども、実はぼくが最初にこの曲を聴いたのはフランクシナトラではなく、さらに、ジャズとして聞いたわけではない。
あれは1992年の冬だっただろうか。
たまたま知り合った音楽好きのおしゃれな男性に、Everything But The Girl(EBTG)がギター一本で歌っているこの曲を教えてくれたのだ。それまで、おそらく何度もどこかで耳にした曲だったと思うのだが、きちんと意識して聞いたのはその時が初めてだった。
冬の寒い時期にこの曲を聴いて、心が温かくなったのもよく覚えている。
でも、当時はまさかこの曲にここまで思い入れを持つとは思いにもよらなかった。
しかし、その後、何度となくこの曲を様々なアーチストで(もちろん、そこにフランクシナトラも含まれるのだけれども)聞くにつれて、どんどん好きになっていった。
メロディそのものは覚えやすい軽快で明るい感じなのだが、歌詞に共感してしまうのだ。
だって、究極のラブソングなんだぜ!!

夜も昼も、想うのは君だけ
月の下でも太陽の下でも、君だけだよ
君がぼくの近くにいても、離れたところにいても
距離なんて関係ないんだよ、ダーリン
ぼくは夜も昼も君のことを想っている


ひょっとしたら、こういう恋愛が苦手な人は「うざい!」とか「重い!」とか思うかもしれない。でも、愛されるよりも愛したい派のぼくからすると、もう、まさにこれよ!これ!これこそが究極のケンタケダの恋愛観!って感じなのである。

あまりにも好きすぎて、この曲にまつわるエピソードはいくつもある。
大好きな日本のジャズコーラスグループのBREEZEのライブに良く行くのだけれども、
今から10年近く前、初めて彼らのライブに行った時に、この曲をリクエストして歌った。
その後、メンバーの方と個人的に仲良くなってから、ぼくの恋愛観を知った彼らは
ぼくが行くと、予定していたセットリストの中にこれがないと、
他の曲と差し替えて歌ってくれるようになった。
時にはMCでぼくのことをさりげなくいじりながら(笑)。

今、ぼくは遠距離で片想いの人がいる。
あまりにも好きすぎて、毎日のようにラブメッセージを送っているのだけれども、
自分のことと仕事で精いっぱいの彼はまだぼくのことを恋人認定してくれていない。
でも、彼はぼくのこの想いをうざがったり、茶化したりすることなく、
きちんと受け止めてくれているのがわかる。
だから、ぼくも安心して自分の想いを伝えることができるのだ。

夜も昼も、どこに行っても君のことを想っているんだよ
なんでこんなに君のことが好きなんだろう
行きかう車がうるさい場所でも
ひとりぼっちの部屋の静けさの中でも
君だけを想っているよ、夜も昼も


たとえ君と一緒になっても、
この想いは消えることはないだろう。

ほんと、重症ですね(笑)。

さて、インクの話。
この曲をモチーフにインクを作るとしたら、どんな色が良いのか、いろいろと考えた。
そして仕上がったのは、少し黄色みの入った黒。乾いて時間が経つと、うっすら緑が混じってくる。
そこに昼と夜の両方を閉じ込めてみた。さらに恋しいけど切ない気持ちとか、そういうのもこの色に感じていただければ幸い。
画像だと、モニターによっては、茶色よりだったり、緑みが強く見えたりするかもしれないが、実際にはもっと微妙なニュアンスカラーなので、気になる方はぜひ実際に見て確認して欲しい。
販売価格
1,800円(内税)