1st Track 03 Fly Me to the Moon

1st Track 03
Fly Me to the Moon
Produced by KEN TAKEDA
Made in Korea/Tono&Lims
Fountain Pen Ink 30ml


【ライナーノーツ】

いわずと知れたジャズのスタンダードナンバー。もともとは、1954年に作られていますが、1964年にフランクシナトラが歌って大ヒットしました。歌詞の中に「In other words」(ほかの言葉でいうと)というフレーズがあり、これが曲名に追加されている場合もあります。「私を月に連れてって、つまりあなたを愛しているっていうことなの」という内容ですが、そういえば夏目漱石は「I LOVE YOU」を「月がきれいですね」と訳したんですよね。「Blue Moon」もそうだったけど、月というのはロマンティックな気分にさせてくれますね。
インクは月の色ということで黄色かオレンジ系の色を考えていたのすが、どうしても黄色というのは判読性が弱まる傾向が見られます。だから、少し変わった黄色にしたかったのです。
そこでぼくが考えたのが、少し蔭のある黄色。この「Fly Me to the Moon」という曲も、ラブソングではあるけれども、どこか愁いを帯びています。ずっと恋焦がれていた人に「月まで連れて行って 星々の間で遊ばせて 本気で私を愛して」と切々と訴えています。
だから、まだ愛は成就していないんですよね。そこに一抹の寂しさのようなものを感じて、少し陰のある黄色に仕上げてもらいました。
実は、サンプルが2パターン届いて、どちらも非常に素晴らしい黄色だったのですが、最終的に、より蔭の濃い方に決めました。

【色彩心理と象徴】

太陽のような明るい黄色ではなく、ややトーンを落とした陰のあるイエローは、夢と憧れ、そして一抹の寂しさや儚さを表現しています。まさに「叶いそうでまだ叶っていない愛」「月の光に照らされる切なさ」といった、ロマンティックでメランコリックな感情にぴったり。
通常「幸福・好奇心・希望」を表しますが、この月の象徴としての黄色のインクのようにやや影を感じさせる色調だと、「遠い希望」「叶わぬ恋」など、切なさを含んだ希望の色にも見えてきます。

【 活用シーンとおすすめの使い方】

・ 恋文、ラブレターに=思いを伝える、あるいは書き留める時に。声に出せない想いを綴るのにぴったり
・自分だけの詩や物語を書くときに=想像力を刺激し、幻想的・叙情的な文章に向いています
・好きな音楽の歌詞書き写しに=ジャズやバラード、特に恋愛や夜にまつわる曲に合います
・ 星や月をテーマにした手帳デコ=宇宙、夜空、占星術など「月」に関連したノートやイラストに最適

【一言まとめ】

「月に願いを込める、切なさ混じりのやわらかなイエロー」
このインクは、ただの明るさではなく、「愛の届かなさ」や「祈るような想い」が潜んでいるのが魅力です。夏目漱石の「月がきれいですね」という訳が示すように、言葉にできない愛情を、静かに、けれど確かに伝えてくれる色だと言えるでしょう。
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